インパクト・ファクター:幹細胞生物学(Stem Cell Biology)分野
インパクト・ファクター(Impact Factor: IF)の話題(2008-05-21 - Myogenesistの生物学の部屋--進化・発生・幹細胞・再生医療に関するトピック)の続きである。幹細胞生物学(Stem Cell Biology)分野のこの5年間の動向である。
まだ、Cell姉妹紙のCell Stem CellのIFが出ていないので、なんとなく物足りないが、一応比較してみた。Cell Stem Cellは15くらい出してくるだろう。BloodとExperimental Hematology(Exp. Hematol)は血液系の雑誌だが、論文の中で幹細胞を占める割合が結構高いので、比較の対象とした。先日紹介したとおり(2008-05-23 - Myogenesistの生物学の部屋--進化・発生・幹細胞・再生医療に関するトピック)、Stem Cellsが赤丸急上昇中である。まだ発刊されて間もないが、Stem Cells and Development(Stem Cells Dev)の先行きが楽しみだ。おそらく4-5点くらいに落ち着くのだろう。Cloning Stem Cellsに関しては、分野が限られているのでそれほど高くはならないだろう。また、最近の情勢としては、未分化な幹細胞を誘導する方法として、熟練を要するNuclear Cloningよりも、京都大学の山中伸弥先生が発見した山中ファクター(Oct4、Sox2、Klf4、cMyc)遺伝子を導入して誘導する、いわゆるiPS細胞(induced Pluripotent Stem cell、万能細胞)の方が主流である。Cell Transplantation (Cell Transplant)はタイトルのまま、細胞移植の専門誌である。幹細胞のブームは当分続くと考えられ、そのうち、Nature Stem CellとかオンラインジャーナルのBioMed Centralが発行しているBMC Stem Cellなんかが発刊されるかもしれない。
参照:http://www.thomsonscientific.jp/products/wok/index.shtml
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